会期:2024年11月29日(金)ー12月20日(金)
10:00-18:00 日曜休み
会場:はしっこ
〒187-8505 東京都小平市小川町1-736
武蔵野美術大学(2号館2階 彫刻学科 冨井大裕研究室)
http://www.musabi.ac.jp/access/
出品作家:國府理、佐藤稜、豊島鉄也
企画:佐藤稜+豊島鉄也
協力: ARTCOURT Gallery、藤井匡、はしっこ
フライヤーデザイン:川村格夫
オープニングイベント
クロストーク|備忘録#2「何故、國府理か?」
16:00-17:00 会場:はしっこ
登壇者:佐藤稜(企画/出品者)、豊島鉄也(企画/出品者)、藤井匡(美術史、美術批評)
クロストーク|備忘録#3「何故、動くものをつくるのか?」
17:15-18:15 会場:はしっこ
登壇者:牛島達治(美術家)、タムラサトル(現代美術作家)、藤井匡(美術史、美術批評)
オープニングレセプション(DJ:ウェルカムトゥイビサ)
18:30-20:00
鳥の代わりに飛ぶもの
全てが人間の手によって作り変えられてしまった地球をけしからんというつもりはないけれども、そうした変化に対しては責任を負わなければならないと思う。つまりいつの日か、空を飛ぶ鳥の姿が消えてしまったらーそれはとても悲しい日になるだろうがーその時には鳥とは違う何か、人間のつくり出した何かに飛んでもらいたい。滅んでしまったかわいそうな鳥に負けないくらい美しく、人間の興味をかきたて、豊かな隠喩となる何かが、鳥の代わりに空を飛んでいてほしいと思う。
「トニー・クラッグへのインタビュー」(インタビュアー:大谷芳久、青木正弘 通訳:木下哲夫)
『トニー・クラッグ展図録』豊田市美術館、1997年、p.9
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持続可能な時代へと移り変わるとき、持続可能ではない時代の精神や情念を、いつかわたしたちは忘れてしまう。そのことに対して何かしらの責任を感じるのであれば、それらを持続させるべきなのかもしれない。わたしたちは環境汚染を前提とする内燃機関と別れを告げなければならないが、だからといって、そこから芽生えた精神や情念とも別れを告げる必要はない。内燃機関の精神と情念から学びを得て、それらを次の時代へと活かしていくこともできる。それが技術としての、道具としての実用的な活かし方でなくとも、精神的に必要なものとして活かすこともできるはずだ。
アーティストは、そういった精神的な持続が行える存在だ。この展示は、アーティストのそういった力によって、物質的な事柄のみを持続させようとする社会に、精神的な持続性を与えることを企てたものである。
佐藤稜